最終更新日 2024年4月14日 by kurasi
1,フレンドネーションと呼ばれる新しい支援の仕組み
世界中で貧困や紛争に苦しむ子どもたちを助ける活動を続ける日本ユニセフは、もっと簡単に支援ができる仕組みを2018年10月から開始しています。
新しい支援方法はフレンドネーションと呼ばれ、慈善団体の活動に呼応したフレンドレイザーが寄付を呼びかける仕組みです。
アメリカやヨーロッパではPeer-to-Peerファンドレイジングと呼ばれており、日本より活動が広がっています。
ファンドレイザーに選ばれた人は、まずホームページで自身のプロジェクトページを作成します。
その後自身が持つ様々なソーシャルメディアで情報を発信・拡散してもらい、プロジェクトに対して支援してもらうのが基本的な仕組みです。
集まった寄付は、日本ユニセフ協会を通して世界中で苦しんでいる子どもたちのために使われます。
ソーシャルメディアやインターネット上で支援を呼びかける方法は、クラウドファンディングを始め様々な仕組みが登場しており、これまでより多くの人が活発に支援をしています。
慈善団体が行う特定のプロジェクトを支援したくても、手続きが面倒だとなかなか行動に移すことができません。
そのため支援したい気持ちがあっても、つい面倒だと感じてできない人も多くいます。
ですがソーシャルメディアやインターネットを通して簡単に支援できる仕組みがあるなら、手間は大きく減るでしょう。
簡単な操作で支援できるなら、今まで以上に寄付を集めやすくなります。
しかしソーシャルメディアで情報を発信し拡散させて寄付を集めるためには、インターネット上での影響力が重要です。
2,有名人が参加すれば多くの人に伝わり可能性が広がる
たとえばソーシャルメディアのフォロワー数が1桁の人がプロジェクトページを作成し発信しても、情報はインターネット上に拡散していきません。
それに対してフォロワー数が1万や10万を超える超有名人がフレンドネーションに参加すれば、たった一つの投稿をそれ以上に人に見てもらえる可能性が出てきます。
発信した情報はあっと今にインターネット上に拡散し多くの人に伝わるので、それだけ支援してくれる人にも届きやすくなり、たくさんのお金を集めることができるでしょう。
全くの無名の人が慈善団体の活動を応援するプロジェクトページを作成しても、本当に寄付したお金が使われるのか不安になり、支援を見送る人もいるでしょう。
ですが影響がある人が応援している慈善団体の活動なら、信用度は高くそれに呼応し支援する人も多くなります。
つまりフレンドネーションを成功させるためには、インターネット上やソーシャルメディアでの拡散力があり、信用されている人がプロジェクトページを作成する必要があると言えるでしょう。
実際に現在フレンドネーションに積極的に参加しているのは、プロのスポーツ選手が多いです。
たとえば海外で活躍する超一流の日本人サッカー選手も参加しており、ソーシャルメディアでフォローしているならその活動を知っている人も多いでしょう。
その他にもプロゴルファーなど競技の枠を超えてスポーツ選手が参加していて、今後も多数のアスリートが慈善団体のプロジェクトを応援して行くと考えられます。
将来的にはスポーツ選手だけではなく、芸能人や文化人も参加していくかもしれません。
3,もっと日本で広めていければ寄付額も大きくなる
日本ではまだまだ始まったばかりなので、海外ほどフレンドネーションは一般的ではありません。
ですが影響力の高いスポーツ選手が率先して参加していれば、スポーツファンの間での認知度も徐々に上がっていって、一般的な募金活動と同じく広く知れ渡っていくでしょう。
一般の人々にまで名前や仕組みが広がっていけば、集まる寄付額も大きくなり慈善団体の活動にも良い影響をもたらしくれます。
そうなると最終的には慈善団体の支援を受けられる世界中の子どもたちが増えて、貧困や紛争で苦しむ人々も少なくなっていくでしょう。
そのためにもまずはスポーツ選手が参加するだけではなく、認知度を上げるための活動も継続して行っていかなければいけません。
現在フレンドネーションでは、誕生日などのイベントでお祝いの言葉の代わりに寄付を呼びかけたり、マラソンやダイエットなどのチャレンジを応援する形で寄付を呼びかけるなど、様々なプロジェクトが進行中です。
今後も様々なプロジェクトや期間限定のキャンペーンを始めていくので、活動に共感したならまずは始められるところから支援していくと良いでしょう。
日本からユニセフ本部に寄付される金額は、世界でもトップクラスとされています。
しかしそれでも世界中では貧困や紛争がなくならず、困っている子どもたちはまだまだいます。
また今後もこれまで通り、多くの寄付を国内で集められるとは限りません。
だからこそ少しでも多くの寄付を集められる仕組みを次々と開発し広めていき、世界中の困っている子どもたちに届けられるようにする必要があります。